〜 想いを繕う 〜
金継ぎ(きんつぎ)とは、、、
陶磁器の割れや欠けを、漆を使って補修し、仕上げに金や銀で装飾をほどこす、お直しのことです。
日本では古くから、漆を接着剤として陶器や磁器の修繕に利用してきました。
また、蒔絵(まきえ)の技術を使って、修繕箇所を金や銀で装飾し、
そこに創造性を見出す、独自の美意識を発展させてきました。
日々愛用してきた器、
旅の思い出の品、
大切な人からの贈り物、、、
壊れたからといって捨てる気にはなれません。
でも、壊れたまま使うことも、飾ることも、できません。
そんなとき、金継ぎの技術がお役に立つかもしれません。
ただし、金継ぎをすれば強度的に原状回復をするわけではありません。
電子レンジにかけることとも、食洗機で洗うことも、できなくなります。
あくまで使用に耐えうる強度、なおかつ
「次も同じ場所が壊れるように」つまり、より以上の破損が増えないように
再生するための処置であること、
そして
『もしかしたら買い替えたほうが早いし安いかもしれないけれど、
取り替えのきかない価値―思い出、思い入れなど―を繕う行為です』
ということをご理解いただく必要があります。
また、漆は体質により「かぶれ」などを引き起こす心配もあり、
扱いもそれなりに難しいものですので、
瞬間接着剤のように誰でも簡単に使いこなせるものではありません。
ですが、完全に乾けば人体にも、もちろん環境にも害がなく、
時間の経過とともに強度を増していく(20年でピークを迎えると言われます)天然の接着剤による器のお直しは、
スケールの大きな時間の考え方と、
ものを直しながら大事に使う・捨てないという、
かけがえのない価値、豊かな生活を、
もたらしてくれることでしょう。
注)本漆を使用しますので、体質によりかぶれなどのアレルギー症状を起こす場合があります。ご了承の上、ご参加ください
*直したい器をご持参いただきます。道具については初回レッスンでキットを別途ご購入いただきます(15000円)
すでにキットや道具をお持ちの方は購入の必要はありません
*金継ぎは一度のレッスンでは完了しません。破損状況により、作業工程、スケジューリングが異なりますが、平均5〜6回の作業が必要です
*初回レッスンでお直し可能かどうか、作業スケジュール、費用のお見積もりをいたします。ご了解をいただけましたら作業に入ります
*毎月レッスンに参加できなくてもご自身の都合の良い日で続けていただけます
*教室は仙台市、名取市、山形市で開催しています。カルチャーセンター以外の不定期の教室では複数の教室をまたいで受講することが可能です
*費用:1レッスン(2時間)3500円、1時間延長ごとに1000円プラス
回数券 6回分 18000円(1年間有効)
*お直し中の器は講師がお預かりする場合がございます
*持ち物:金継ぎキット、直したい陶器、エプロン、腕カバー、ビニール手袋、汚れても良い服装、ティッシュ、ウェス、持ち帰り用の箱、ゴミ袋
*zoom、LINEを使用したオンラインレッスンも可能です→こちらをご覧ください
レッスンの流れ
・直したい器を持参していただきます
(器がない方は1点500円で購入可能です)
・初回は「漆」「金継ぎ」について、少しお話しし、器をみて作業スケジュールのお見積りをします。料金等についてご納得をいただいたら、作業に取り掛かります
・作業中の器を講師がお預かりすることがあります。